▷ 私事
40も半ばにきている自分は、月100キロ走ることを自らに課している。体重管理で始めたウオーキングが物足りなくなり、走り始めてちょうど5年になる。
体中の痛みや疲労感を乗りこえ、何とか習慣化しようと、靴や服装をいろいろ考えてみたり、長時間を走るための食生活を調べてみたり、走るルートをあれこれ考えいろいろと変えてみたり、あるいはランニング用のアプリケーションであったり時計であったり、様々な要素を用いて走ることへのモチベーションを上げていった。
読んでみてなるほど、自分が走り続けてしまう理由がよく理解できた。そしてこれからも走り続けていくと確信した。
◇ 対象者
医学用語・専門用語が頻出することから、明らかに医療従事者や研究者をも対象にしていることがうかがえる。しかし、決して難解というわけでなく、むしろ自らの知識を高めるためにも有効ではなかろうか。
また、うつとか、パニック障害、ADHD、依存症など精神的な病における記述が豊富であり、そういった面から、心の病や精神的問題を抱えているような人が読めば効果は絶大であろう。
健康な人、今はまだ健康な人、そんな人は予防策として、あるいは将来の備えとして読んでいても損はないはず。
◇ 学びで鍛える前に運動で鍛える
運動すれば天才になれるといったことが書かれているわけではない。運動することにより脳を作る重要な成長因子が分泌され、それにより脳が成長していく─つまり情報処理をする脳そのものが成長するために運動は強力な武器となると言っている。
この脳を鍛えるという行為、つまり運動をするということは、脳が活性化され、気持ちも活発になり、学習する上でもプラスに働くという。
つまり、運動は、体も鍛え脳も鍛え、気持ちも学習能力も高めてくれるというのだから、今すぐにでも体を動かしたくなるはずだ。
◇ 自分の運動を見つけること
脳を鍛えるための運動として、かなりハードな運動を理想的だとしている。
週に6日、何らかの有酸素運動を45分から1時間するというのが理想だろう。そのうち4日は中強度で長めにやり、あとの2日は高強度で短めにする。この理想を真に受けると続けていくことが非常に困難なように思えてくる。理想は上記のように書かれてはいるが、そうしなければならないとは決して言っていない。むしろ、個人個人続けていくことができる運動を見つけることを推奨している。
ウオーキング、ランニング、自転車、エアロバイク、ランニングマシーン、水泳、パドリング、フィットネス、ダンス、ダンスダンスレボリューション…
とにかく能動的に体を動かしたくなるような何かを見つけることが重要で、そのうえで個人個人の能力に見合った運動していくことが大事なようだ。
統計によると、運動を習慣にしようとした人の約半分は、半年から1年以内にあきらめてしまうようだ。意外でもないが、最大の理由は、いきなり高強度の運動を始めてしまうところにある。続けて運動していくことが重要なようで、毎日でなくとも隔日でも、それを続けていけば、脳が活性化するのは間違いないようである。
ダイエットや体を鍛えるために体を動かすのではなく、頭を鍛えるために体を動かすという意識を持ってみると、もしかしたら、今までと違った世界を見ることができるかもしれない。ぜひとも試してみてほしい。
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